小池都知事「6兆円もの税金を召し上げられてきた」と不満を露わに 東京都と国がバトル

東京都の税収が国に吸い上げられる恐れがあるとして、東京都と国のバトルが勃発している。

大都市から地方へ、税収の一部を移す動きを2019年に国が加速させようとしており、都の現在の税収から約4900億円程度が「消える」形になるからだ。

都の検討会は10月29日、国の方針を批判する報告書をまとめた。

東京都庁

・東京都の言い分は?「既にお金は地方に移っている」

東京都が大反発しているのは、「既に現在も東京都から地方にお金は移っている」と考えているからだ。

いったい、どういうことだろうか?

各自治体の税収はその自治体の人口や企業の数によって大きな幅がある。人や企業が少ないところは税収も少なく、人や企業が多いところは税収も多くなる。

このバランスの悪さを無くすために、国から地方に配られるお金が「地方交付税交付金」だ。

そして、交付金の財源には「地方法人税」が使われている。

地方法人税は全国の企業から国にいったん納められ、国が各自治体に配分している。企業の多い東京都からは、多くの法人税が国に納められているが、他の収入も多い東京都に対しては、交付金は支払われていない。

そのため、東京都は、「既に東京都から地方にお金は移っている」と主張している。

平成29年の東京都の試算によると、この仕組みによって、本来、東京都に納められるはずだった地方法人税年間2000億円弱が地方に分配されているとのことだ。

小池百合子東京都知事は、平成以降の累計で「6兆円もの税金を召し上げられてきた」としている。

小池都知事は10月26日の記者会見で「都民が納められた都税を都民のために使えない。都民の皆さんの利益を著しく毀損していることも今後強く訴えて行きたい」と話している。

2018年8月の小池百合子東京都知事

・安倍総理は「東京は大丈夫」

産経新聞によると、東京都の要望に対し安倍晋三総理大臣は「法人の本社機能が集中し、経済状況もよくなっているので東京は大丈夫だ」と小池百合子都知事に話したという。

交付金は、財源が不足しそうな自治体に配られ、財源が足りている自治体には配られない。

東京都が交付金を受け取っていないということは、東京都の財政が非常に健全であるということを指しているとも言えるのだ。

交付金を受け取っていない都道府県は東京都だけ。

総務省によると、都道府県において、人口1人あたりの税収額は東京都が1位となっている。

2位の愛知県には1.4倍差をつけており、最下位の沖縄県とは2.4倍の差がある。

この東京一極集中を理由に、総務省は消費税が10%へ引き上げられる2019年度から、再分配制度を「さらに進める」としている。

この問題について話し合う全国知事会の委員会も、7月、「人口、大企業などの大都市への集中で再び財政格差が拡大している」として、国の進める方向での見直しを求める提言案を公表している。

2018年10月の小池都知事と安倍総理

・東京都は反対の報告書をまとめる

猛反対の姿勢を崩さない東京都は、地方税財源のあり方を検討すべく、2018年6月には「東京と日本の成長を考える検討会」を設置した。

メンバーには小池百合子東京都知事のほか、ジャーナリストの田原総一朗さんや、サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長の新浪剛史さんらが加わっている。

検討会は10月29日に報告書をまとめ、「権限移譲や税収格差の是正に関しても、自治体間の財源の移転ではなく、地方税拡充で行うべきである」としている。

東京都の担当者によると、「できる限り速やかに都として正式な見解を出す」とのことだ。

Source: http://www.huffingtonpost.jp/feeds/japan/index.xml

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