かつての中継は「紙芝居」だった!? 証人喚問の歴史を振り返る

過去にはテレビ中継が禁止された時期も!小さな問題でも行われるようになった?「証人喚問」の意義とは

27日、森友学園を巡る文書改ざん問題について、佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問が行われた。

そもそも「証人喚問」とは、憲法62条の「両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる」という国政調査権に基づき、国会に事件の当事者や関係者を呼ぶものだ。証人喚問は断ることができず、嘘の証言をすれば「偽証罪」で告発されるという厳しいものだ。過去に有罪となった例としては防衛省の装備品納入を巡る汚職事件で偽証した守屋武昌元防衛事務次官、建設会社からの資金提供について偽証した鈴木宗男元衆議院議員などの例がある。

1955年以降、衆参両院でおよそ270人が証言してきた。社会的注目も高く、歴史に残る数々の出来事も起きた。

鈴木宗男氏に対する辻元清美氏の「あなたは疑惑のデパートと言われているけれども、疑惑の総合商社ですよ」という発言、1978年に発覚した、日米の戦闘機売買に関する汚職「ダグラス・グラマン事件」で不正な送金にかかわったとされた海部八郎氏の手が震え、署名できない映像は特に有名だ。

また、具体的な証言を避けるために繰り返し使われてきた言葉もある。ロッキード事件では小佐野賢治氏が「記憶がございません」を連発。大学設立を巡る贈収賄事件「KSD事件」での村上正邦氏や、耐震偽装事件でのヒューザー小嶋進社長の「訴追のおそれがありますので、証言は控えさせていただきたい」。

しかし、証人喚問のあり方が大きく変わった時期もあった。発端となったのは、ロッキード事件で中曽根康弘氏による「人権保護について不備があるように思いますので、いま国会におきましても与野党で御討議をしていただいておる由でございますけれども、その不備はぜひ早目に直していただきたい。いままでのやり方による証人喚問は私を最後にしていただきまして、充実した別の新しい方法によって次の証人喚問はしていただくことが私の希望でございます」という訴えだ。この10年後、1988年のリクルート問題の最中、議院証言法が改正、証人喚問中の撮影が禁止されることになる。

翌年、その中曽根元総理に対する証人喚問が行われた際には、テレビの国会中継が静止画像に音声だけが流れる状態となり、”紙芝居”と揶揄された。その後、92年から93年にかけて行われた竹下登元総理の証人喚問、東京佐川急便事件で1994年に行われた細川護煕元総理の証人喚問などは、いずれも”紙芝居”だった。

この中継のあり方に対しては国会議員からも疑問を呈する声が上がったほか、テレビ各局も衆参両院の議長に対し映像中継を認めるよう、議院証言法の再改正を繰り返し求めてきた。98年になりそれが実現、翌年の「日商ローン問題」で20年ぶりに証人喚問のテレビ中継が実現したのだった。

■上念司氏「無実の人を呼ぶのは問題だ」

テレビ朝日政治部デスクの藤川みな代氏は「事件に発展する可能性があると与野党が認めたものなので、特に野党にとっては見せ場でもあり、質問力も問われる。証人喚問そのもので何か決定的なことが分かったというケースは残念ながらあまりないが、後に逮捕者が出たり、新たな供述が出てきたりして、振り返ると”あの証言が鍵だった”ということはある」と話す。

元大蔵官僚で慶応大学大学院准教授の小幡績氏は「かつて証人喚問が行われるのは、政治家や総理への直接的な巨額賄賂や、外交問題に発展するような問題ばかりだった。最近ではちょっとしたことで行われるようになり、重みが違う気がする」と指摘、「ここからは推測だが、佐川さん以下の理財局でやっていたことで、その上は本当に何も知らなかったと思う。また、信頼が失墜した財務省としても被害者意識があるので、守る必要も隠す必要もない。これ以上のことは何も無いのではないか」とも話した。

一方、ANNが今月24、25日に行った世論調査では、安倍昭恵夫人の国会招致が必要だと考える人は63%に上っている。

小幡氏は「民間人が呼ばれる場合は、官僚や政治家が収賄などの罪を犯しているケースが多い。今回は文書改ざん問題で、その点だけで昭恵夫人を呼ぶのは大げさな感じもする。元官僚として言いたいのは、昭恵さんごときに忖度なんかしない。トランプ大統領に反抗してクビになるように、官僚の矜持とはそういうもの。本来、言われても忖度ごときで文書改ざんしたりはない」と推測。「歴代の野党が証人喚問で注目を集め、与党をやっつけようという歴史が積み重なってきたという面がある。”そんなくだらないことで証人喚問やるな”という世論にでれば、野党も学習するが、むしろ国民が注目しているのも事実。言い方は悪いが、世論のレベルの低下、あるいはあまりにも小さいことで騒ぎ立てるようになってきたということはあると思う」と話した。

経済評論家の上念司氏は「無実の人を呼ぶのは問題だし、何も権限がないのに首相の奥さんだということだけで野党に”パワハラ質問”をされるのは問題だ。こんなことで政治家の家族が呼ばれるようになってしまえば、誰でも犯罪者に仕立て上げられてしまう。 普段は人権について言ってる人が政敵については考慮しない。非常に恐ろしいと思う」と批判。

ウーマンラッシュアワーの村本大輔は「みんなモヤモヤしている部分はあると思うが、面白半分の好奇心で見たいという気持ちがあると思う。野党の攻め方にも問題があると思うが、今回の文書改ざんは朝日新聞が報じなかったら繰り返されていたと思う。なぜこんなことが起こったのか、どうすれば防げるのか、次のステップにいくためのものにしたほうが良い」と訴えた。

藤川氏は「証人喚問の前段階となる参考人招致もあるし、記者会見を開くという方法がある。与党内にもそうした方法での説明が必要だという人はいるが、証人喚問までは必要ではないという立場の人が多い。与党は佐川さんの喚問で幕引きにしたいと思っているし、野党は次につなげたいと思っている。最終的に決めるのは世論次第。佐川さんの喚問で納得できるのか、それともさらに他の人の話も聞いてみたいのか。そしてそれが政権の責任まで及ぶのかなど、証人喚問をご覧いただいて考えていただきたい」と提言した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶放送済み『AbemaPrime』の映像は期間限定で無料視聴が可能。

(2018年3月27日「Abema TIMES」より転載)

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